低所得の青色申告個人事業主のブログ

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青色申告個人事業主の電磁的記録等の保存等(電子帳簿保存)の承認申請


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2020年度(2021年3月期限)の確定申告から、青色申告特別控除額を65万円にするための条件として電子帳簿保存か電子申告(e-Tax)が必要になります。

account-it-dentist.hatenablog.com

 

本記事は電子帳簿保存のほうの説明ですが、電子申告(e-Tax)のなかでもID・パスワード方式の説明記事はこちらになります。

account-it-dentist.hatenablog.com

 

先日電磁的記録等による保存等の申請事実上承認されました。

一度くらい否認されるかと思っていたのですが、意外にもそれほど厳しくないようです。

MS Access で各年度1ファイルを使用することで要件を実現できるようにファイルを作成したのですが、青色申告個人事業主が承認申請する手順について説明します。

 

 

電子帳簿保存の要件

手順の確認の前に、要件を確認しましょう。

電子帳簿保存の要件は以下の国税庁のサイトになります。

電子帳簿保存法上の電子データの保存要件|国税庁

訂正・削除履歴の確保(帳簿)

この要件を満たすには

A. 削除や訂正ができないように機能設計し、逆仕訳で削除や訂正を行う運用とする。(ただし、この場合は逆仕訳がどの仕訳に対するものか自動的に記録できる機能設計にする。)

B. 削除や訂正を行った場合、履歴(ログ)を自動的に出力できるようにして、その履歴(ログ)を変えたり消したりできないようにして表示できるように機能設計する。

のどちらかを実現する必要があります。

また、定義された入力期間、例えば事由発生日の翌月末までとか、を経過したあとに入力(訂正/削除を含む)したことを、履歴(ログ)で確認できるようにする機能も必要です。

これらは、Excelで実現しようとするとマクロ(VBA)が必要になります。

筆者はAccessで実現しましたが、マクロやVBAを利用しています。

相互関連性の確保(帳簿)

仕訳帳総勘定元帳の双方に仕訳(伝票)番号をもつことで実現できます。

こちらは自作Excel仕訳帳で実現できています。

関係書類等の備付け

関係書類は申請時に添付する必要があるので、申請手順で説明します。

見読可能性の確保

PCのディスプレイとプリンタを常備しておくことで要件を満たせます。

検索機能の確保

こちらは自作Excel仕訳帳でも実現できています。

複数項目の検索とは、「and検索」を意味します。

 

電子帳簿保存の申請

まず注意ですが、この手順は仕訳帳や総勘定元帳を電子データで保存することを申請するもので、この手順で承認されても領収書などをスキャナー保存することが認められたわけではありません。

ID・パスワード方式では「届け出」ということばを使いましたが、ここでは「申請」ということばを使っています。

ID・パスワード方式では書類が受理されれば即承認ですが、電子帳簿保存では書類が受理されても、後日否認されるおそれがあります。

まず、適用を受けるためのスケジュールはこの記事で説明していますので、確認してください。

account-it-dentist.hatenablog.com

承認または却下の処分をするときは書面で通知する(第6条4)とあるのですが、受理日から3か月間連絡がなければ承認されたものとみなす(第6条5)、とされています。

こちらが参考にしたページです。

電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 第6条 電磁的記録による保存等の承認の申請等 | 法令集

上記で「事実上」承認されたと記載していますが、筆者のケースも連絡がないまま3か月が経過したことで、みなし承認されました。

書面通知だと通信費がかかるので、承認の場合は一律で通知しないのかもしれません。

承認連絡がなくても、気長に3か月経過を待ちましょう。

ここからは申請に必要な書類を説明します。

提出先は管轄税務署がいいと思いますが、最寄りの税務署に提出しても構いません。

ちなみに、「確定申告のお知らせ」ハガキにはこんな感じで記載されます。

f:id:ACC-DNTST:20220223083550p:plain

「確定申告のお知らせ」ハガキ

 

国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書

申請書はこちらから入手してください。

[手続名]国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請|国税庁

筆者の申請した内容をもとにした記載例は公開しています。

こちらで公開しているので、クリックしてください。

ちなみに申請書は2部作成して、1部は控として受付印をもらって保管してください。

上述のとおり、申請から3か月経過でみなし承認となるため、受付印のある申請書控が申請日の証拠となります。

ちなみに筆者は連絡先に固定電話番号を指定したのですが、履歴から連絡の電話があることは分かったのですが、留守電にメッセージは入っていませんでした。

固定電話の留守電に連絡がほしい場合は、その旨記載したほうがいいかもしれません。

システム概要書

特段定義はないようですので、ハードウェアの連携やプログラムとデータの概要などがわかるような資料でいいでしょう。

システム仕様書

こちらには詳細な説明が必要になります。ページ数が多くなり印刷が大変ですが、必要な添付書類になります。

操作マニュアル

こちらも相当なページ数になると思いますが、印刷して添付が必要です。

事務処理定義

個人事業主で業務規程を設けているところはあまりないと思います

法人用に定義された要件がそのまま残ってしまっているのだろうと思いますが、添付が必要な書類です。

筆者も無理やり作成しました。

この定義には実際に行っているまたはこれから行うことができる事務処理を定義してください。

おそらく、税務調査でこの定義と実態の事務処理に乖離がある場合、電磁的記録等の保存等の承認が取り消され、青色申告特別控除65万円も取り消される可能性があると思います。

雛形を公開しているページへのリンクです。

これはフォーマットの提案であり、この形式で作成すれば承認されるとの保証はできませんので、ご了承ください。

単なる私見(筆者の思い込み)ですが、次のような要素が含まれているといいのではないかと思います。

  1. 入力やデータ保存の担当者。(責任者は事業主本人となるので、承認者の定義は不要かもしれません。)
  2. 入力期間。例えば月締め運用なら、当月の仕訳入力期間は翌月の5(営業)日まで、とか。
  3. データの保存場所と保存の手順、その担当者。
  4. 締め処理後の修正/削除を含む入力を認めるか否か、認める場合その作業手順
  5. 電磁的記録の対象外となる帳簿の出力手順。例えば現金出納帳、預金出納帳は紙出力するなら、その出力担当者と出力時期、出力手順を定義する。

 

作成したソフトウェア

意外だったのですが、メジャーなクラウド会計で電子帳簿保存の要件でJIIMAの認証を取得したものはありません。

インストール型は、弥生など複数認証取得したソフトがあります。

筆者はすでに述べたように、要件を満たすため MS Access のファイルを開発し、申請、承認されました。

Excelと異なり、Accessはあまりなじみがないかもしれませんが、Officeの1つでデータベースのソフトウェアです。

履歴(ログ)を生成するうえで、マクロおよびVBAが必須ですが、Accessのほうが開発が容易なため、Accessファイルを使用しました。

自己開発した MS Access ファイルは公開します。

JIIMA認証は受けていませんので、その点をご確認のうえご利用いただいて結構です。

ダウンロード先は、こちらで確認してください。

Accessに詳しくない方でも使用できるように、なるべく専門用語を使用しないように資料を作成しました。

ただ、MS Accessがインストールされているパソコンはあまりないと思います。

もし Access を購入するなら、単体で購入するよりも Office Professional を購入したほうが安くつくかもしれません。

【Yahoo!ショッピング】 Microsoft Office 365 Professional Plus 1PC 2016年版

 


Office 2019 Pro Plus 1 PC オンラインコード版(プロダクトキーをメールでおくります、実物をおくりません)(PC1台)

 

このAccessファイルは

  1. (単独で使えなくはないのですが)自作Excel仕訳帳からデータを取り込んで(インポートして)利用することを前提とします。
  2. ただし、勘定科目シートは「コード」項目を追加する必要があります。
  3. 1会計年度に1ファイルを使用することを前提とします。
  4. Access2007以上で使用できますが、 Access Runtime で動作するかはわかりません。
  5. 32bit版と64bit版があります。
  6. 締め処理は、月単位や四半期単位ではできず、会計年度単位で実行します。締め処理後も入力は制限されません。締め処理は、実行すると取り消しできません。

という特徴があります。

なお、Accessファイルも1会計年度1ファイルを原則とするため、毎年コード付き勘定科目もセットする必要があるので、Excelへのコピーに関する記事も作成しましたので、必要があれば確認ください。

account-it-dentist.hatenablog.com

 

 


 

以上で、仕訳帳/総勘定元帳の電子帳簿保存の承認申請の説明は終わりです。

次回は、国税庁の確定申告書作成コーナーの使い方について説明します。

 

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