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p^2 = x^3 + y^3 となる素数 p をすべて求めよ(x, y : 正の整数)


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何十年ぶりに数学の整数問題を解いてみました。

数式の入力方法が分からず、すべて画像のため読みづらいと思いますが、ご容赦ください。

 

 

問題

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千葉大学

自然数 x, y を用いて

 p2 = x3 + y3

と表させる素数 p をすべて求めよ。

 

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解答例

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 x3 + y3 = ( x + y ) (x2 - xy + y2 ) = p2

xとyはともに自然数のため、x + y ≧ 2と なることから、

 x + y = p かつ x2 - xy + y2 = p または x + y = p2 かつ x2 - xy + y2 = 1 となる。

A) x + y = p かつ x2 - xy + y2 = p のとき
 x2 - xy + y2 = (x + y)2 - 3xy = p2 - 3xy = p から xy = p(p - 1)/3
xとyはともに自然数のため、xyも自然数である。
そのため p(p - 1) は3の倍数といえるため、p か (p - 1) のどちらかは3の倍数である。
xとyは、tの2次式方程式 (t - x) (t - y) = t2 - (x + y)t + xy = t2 - pt + p(p - 1)/3 = 0 の解であるともいえる。
tの2次方程式が実数解を持つための条件は、判別式 D = p2 - 4/3 * p(p - 1) ≧ 0 である。
整理すると p2 - 4p = p(p - 4) ≦ 0 となるため、 0≦ p ≦ 4 。
この範囲にある素数は2と3のみだが、 p か (p - 1) が3の倍数という条件に合致するのは3のみ。
tの2次式方程式に p = 3 を代入すると、
 (t - x) (t - y) = t2 - 3t + 2 = (t - 2) (t - 1) = 0
から、 p = 3 のとき、xとyはともに自然数の解を持つ。
B) x + y = p2 かつ x2 - xy + y2 = 1 のとき
 x2 - xy + y2 = (x - y)2 + xy から、 (x - y)2 は x = y のとき最小値0をとり、 xy は自然数の条件下では、x = y = 1 のとき最小値1をとる。
よって、 x2 - xy + y2 = 1 のとき、 x = y = 1 であり、 x + y = 1 + 1 = 2 = p2
この式を満たす素数pは存在しない。

従って p = 3 のみ与式は成立する。

 

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説明

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この問題は一見したときは簡単な問題だろうと思いました。

というのも、王道の積の形にする因数分解はすぐにできますし、組み合わせの絞り込みも難しくありません。

このため、0点という人はあまりないと思います。

念のため、仮に自然数という条件がなければ (-p)*(-p) などの負数同士の組み合わせも可能性があることは忘れないでください。

 

p*p のパターンは簡単ではないかもしれませんが、答えを導けた人も多いと思います。

 

2式から1文字消去が定石ですが、それでも導けます。

yへ代入することでyを消去すると p( 1 + 3x - p ) = 3x2 と整理できます。

pは素数なので p = x2 や p = 3x (x≠1) などとなることはないので、 p = 3 か p = x といえます。

p = x なら (1 + 3x - p) = 3x ということになり、さらに x = p を代入して整理すると p( = x) = 1 となるが、「pは素数」という条件に反するため不適。

 

(p = x なら x + y = p から y = 0 となるので不適、の方が分かりやすいかもしれません。)

 

解答例は、xとyの対称式である点に注目しました。

対称式は s=x+y, t=xy などと置いて、解と係数の関係を利用し、2次方程式の解とみなすこともよく利用します。

この問題では、xyを求めると分数になりますが、ここで違和感を覚えますので、必要条件を確認しましょう

「 (p2 - p) が3の倍数」という条件でも構わないのですが、 p と (p - 1) は連続する整数のため、互いに素とか掛け合わせると必ず偶数になるなどの性質があとで利用できる可能性もあるので、因数分解してあります。

当然3が素数のため p か (p - 1) が3の倍数といえるのですが、 (p - 1) が3の倍数ということは p - 1 = 3k と表せ、 p = 3k + 1 となることから、「pは3で割ると1余る自然数」と言い換えることもできます。結果的に無駄になる情報かもしれませんが、得られる情報が多いほど完答できる確率は上がるので、数式から様々な情報を得るように努めましょう。

 

ちなみに、この場合解の和と積が整数だと確認しているので、十分条件を別途確認する必要はないと思った人もいるかもしれませんが、十分条件を確認する必要があります 。負数の整数解の可能性ということもありますが、それ以前に和と積が整数でも解が整数とは限りません。例えば x2 - 4x + 1 = 0 の解は整数ではありません。自然数解をもつことをちゃんと確認しましょう。

 

p2*1 のパターンは難しいと思います。

 

1文字消去にせよ解と係数の関係を使うにせよ、できあがる式は煩雑でそこから答えを導くのは厳しいと思います。

煩雑な式になることが予想できる段階でやりたくないと思えば、別のアプローチを試してみたくなります。

 

ここでは答えを予想 します。そのために、実際に x2-xy+y2=1 に値を代入して法則性などを見つけようと試みます。 x = y = 1 が答えの1つであることがわかり、同時に x2 - xy + y2 は 1 が最小値なのではないか、と予想できます。

これだけでは予想に自信をもてないという人もいるでしょうから、もう少し考察を進めると、最小値を考えるうえで気になるのは「-xy」の値が小さくなる(xyの値が大きくなる)ときに最小値をとるかもしれない、という懸念でしょう。x,y がどちらも限りなく大きくなる状態を想定すると、その場合ほぼx=yと見なせるので代入すると x2 - xy + y2 = x2 - x*x + x2 = x2 となり、この場合は値が大きくなることが分かります。今度はxが限りなく大きくyは小さいという想定でyの最小値1を代入すると x2 - xy + y2 = x2 - x*1 + 12 = x2 - x + 1 = x(x - 1) + 1 となるので、自然数という条件下では x も (x - 1) も限りなく大きくなります。以上のことから、最小値をとるのは x, y が最も小さいときだろうと予想できます。

そこで x2 - xy + y2 の最小値が 1 で x = y = 1 のときのみ、ということを証明しようという方針を立てます。

 

最小値を求める方法として一番に思いつくべきものは平方完成です。これは2次方程式の解の公式の証明で利用するものです。

細かいところは省略しますが、 ax2 + bx + c = 0 から、文字の部分を(整数というわけではないですが)平方数の形にする、具体的には

a( x + b/2a )2 - b2/4a + c = 0

という形にしていたところです。実数の場合は平方数部分の最小値は 0 なので、これを利用して最小値を求めます。この問題では x,y のどちらかで平方完成させる形を解答例としているものが多いようです。具体的な解答は他の解答例を参照ください。平方完成したあとの過程は、発想が突拍子もなく感じるかもしれませんが、 x = y = 1 のときを予想して着手していると分かれば発想も理解できると思います。

 

これに比べるとこの解答例はどこから発想しているのか分からないかもしれません。最小値の解法として、もうひとつよく使うのは相加相乗平均です。これが解答例の発想のもととなっています。相加相乗平均を使うと (x2 + y2)/2 ≧ √(x2*y2)  (最小値はx=yのとき) となります。変形すると、自然数という条件下では x2 + y2 - 2xy = (x - y)2 ≧ 0 と当たり前の式になってしまうのですが、ここで (x - y)2 を使って平方完成すると最小値を求めることができるのではないか、という発想です。

 

この問題は難しいので、なぜそのような発想になるのかを中心に説明しました。解答を見ると理解できるけど自分では解けない、という人のヒントになればうれしいです。

 

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