海外旅行保険にまつわる記事の続きです。
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クレジットカード付帯の海外旅行保険
クレジットカードに海外旅行保険が付帯されている場合があります。
ゴールドカードなどにはついているケースが多く、一般カードにはついていないケースが多いです。
ただ例外もあり、ゴールドカードでついていないケースや、一般カードでついているケースもあるので、ご確認ください。
自動付帯と利用付帯
クレジットカードに海外旅行保険が付帯されていたら、次に確認するのは自動付帯か利用付帯かです。
自動付帯はツアー費用などの支払いにそのカードを使用しなくても保険が付帯します。
注意しなくてはいけないのが利用付帯です。
利用付帯は、ツアー代や飛行機代・宿泊代などをそのカードで支払わないと付帯されません。
楽天カードでは、空港までのタクシー代やリムジン代の支払いでもOKとあります。
どのような支払いに使うと付帯されるか、カード会社に確認しましょう。
イオンゴールドカードは2019年4月1日から、自動付帯から利用付帯に変更になっています。
イオンカードの申し込みはこちらイオンカードの紹介IDが必要な方は 6763BX をご利用ください。
クレジットカード付帯のデメリット
- 疾病死亡保険がない
- フライトの遅延やロストバゲージの補償がない場合が多い
あまり気にならないかもしれませんが、クレジットカードには、病気による死亡の補償はついていません。
言い切っているのは、グレードの高いクレジットカードでもついているのを見たことがないからです。
もしついているカードがあれば申し訳ありません。
また、フライトの遅延やキャンセルがあった場合の補償などがほしい方もいると思いますが、この補償がついていないカードが多いです。
ただ、補償がついているカードもありますので、確認してください。
販売されている海外旅行保険ではセットされているものやオプションで加入できるものがあります。
それぞれ、航空機遅延費用、航空機寄託手荷物遅延等費用、という名前です。
付帯されるカードが複数ある場合
海外旅行保険が付帯されるクレジットカードが複数ある場合は、病気やケガの治療費補償の上限額は合算されます。
Aカード | Bカード | Cカード | 上限 | |
---|---|---|---|---|
傷害治療費用 | 300万円 | 150万円 | 200万円 | 650万円 |
疾病治療費用 | 300万円 | 150万円 | 100万円 | 550万円 |
携行品損害 | 50万円 | 20万円 | 30万円 | 100万円 |
賠償責任 | 5,000万円 | 3,000万円 | 3,000万円 | 10,000万円 |
救援者費用 | 500万円 | 100万円 | 100万円 | 700万円 |
クレジットカードと申し込んだ海外旅行保険との合算も可能です。
ただし、死亡保険金は合算でなく、それぞれの最高額が上限となります。
複数の保険を契約する場合は保険会社に知らせる義務があり、原則として、義務を怠ると保険金が支払われない場合があります。
クレジットカード付帯はうるさくいわれないと思いますが、複数の海外旅行保険に申し込む場合は注意してください。
(注)死亡保険金が合算されないのは海外旅行保険の話です。いわゆる生命保険の死亡保険金や普通の傷害保険の死亡保険金は合算した額が上限になります。
医療アシスタンスサービスやキャッシュレスサービス
クレジットカードにはサービスがない、ということでもないです。
JCBでは日本語安心サービスというものがあり、他のカードでも同様のサービスがあることが多いです。
病院の手配や救援者の渡航手続きサポート、保険相談といったサービスです。
パスポート盗難にかかわる費用の一部も保険で出たりしますし、帰国してしまうと取得できない書類もあるので、何か事故にあった場合は積極的に利用しましょう。
連絡先の記載された書類は、渡航先の連絡先が変わっていないか確認してもっていきましょう。
カード発行時の情報が古い場合もあるので、最新情報を確認してください。
また、英語の保険証がある冊子も持参しましょう。
保険が確認できないと治療しない病院もある、という噂もあります。
英語の保険証がない場合はカード会社に連絡して、発行してもらうと安心です。
私もいやな顔をされましたが、こちらは年会費を払っているのですし、利用して利益に貢献しているのですから、堂々とお願いしましょう。
治療費用の保険金額はいくらにするか?
ここまで治療費用の話を中心に説明してきました。
そこで治療費用の保険金額はいくらにすべきでしょうか。
私は空港で海外旅行保険に入るのはバカだと思っています。
昔のようにどこで入っても同じ保険という時代でなく、インターネットで様々なタイプの海外旅行保険が販売されています。
しかし、そのサイトにはいくらの保険に入ればいいかの答えはありません。
それに対する唯一の答えは無制限にすること。
ただ、そうはいってもできるだけ費用は押さえたいと思う人もいるもの。
その場合自己責任で保険金額を設定しなくてはいけません。
私は自己責任という言葉が好きで、賞味期限が切れた食品の購入も遺伝子組み換え食品の購入も横断歩道のない道路を横断するのも自己責任でいいと思っています。
ただし、自己責任のためには情報が提供されることが前提になります。
そのための情報を上記で提供してきました。
そのうえで、参考までに私だったらいくら必要と考えるか、を説明します。
ハワイで被害にあい、900万円の治療費?
先日、世界仰天ニュースという番組でハワイで襲われて治療費見込みが900万円と伝えられた、という内容を見ました。
記憶で書いていますので、少し違ったかもしれません。
驚いた1つ目は、治安のいいハワイで大ケガの被害を受けたというかなりの不幸。
ただ、めったに起きない不幸に備えるのが保険です。
驚いたもう1つは、治療費900万円ということ。
500万円くらいを想像していたので、かなり驚きました。
アメリカに行くならこれを上限の基準と考えます。
アメリカに行く場合の治療費用は800万円ほしい
これをもとに、私は治療費用は800万円ほしいと考えました。
先の例では900万円という数字が出てきましたが、この人は保険をかけておらず治療途中で帰国したため、ハワイで治療した場合の最終的な金額はその番組では言いませんでした。
ただ、この金額は減額交渉をする人がいない状態で病院から言われたいい値です。
日本でも、交通事故でむち打ちになった人が保険会社の横やりで治療中止になった、という話をききます。
日本では保険治療の減額交渉はできませんが、アメリカでは保険会社が急を要さない治療は帰国後に後回しにするなどの治療縮小交渉もするでしょうが、減額交渉もすると考えられます。
それなら病院は値切られることを前提に高めに価格を設定するのではないでしょうか。
もう1つの考えは、仮に値引きを前提にした上乗せをしていないとしても、身銭を切る場合100万円くらいならなんとかなると考えるからです。
疾病治療費や他の地域への旅行
病気の場合でも、脳梗塞や心筋梗塞など長期の入院が想定される場合もありますので、傷害と同額がほしいと考えます。
ヨーロッパの場合は、相場観からアメリカの7割程度、シンガポールを除くアジアなら5~6割程度を考えます。
参考になりましたか。
つっこみどころ満載だと思います。
テレビ番組の内容が上限の根拠は?減額交渉がどの程度までかわからないのでは?そもそも900万円という数字が間違ってる?7割とか5割大雑把すぎる?
その通りです。
だから自己責任です。
ほかから見たら理解不能でも、自分なりに考えて自分なりに納得して出す結論であり、何かあっても自分で納得したので他人のせいにはできないと思えるのです
先にも書きましたが、自己責任がいやなら正解は無制限です
おまけ:海外旅行期間とは?
保険選びとは関係ない雑学です。
海外旅行保険の期間は、契約時に指定します。
クレジット付帯の場合は最長90日間です。
それとは別に保険が有効な期間が約款に記載されています
言い換えれば、海外旅行保険における海外旅行期間とはいつか、ということですが分かりますか?
日本からの出国手続きをしてから日本への入国手続きをするまでと思った人はいますか?
答えは、大まかにいうと遠足と同じで家を出てから家に帰るまで、です。
地方空港から成田で一泊して海外へ出発する場合は、家を出てからのスタートになりませんので、詳細で正しい情報がほしい人は保険約款で確認してください。