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x^2 - mnx + m + n = 0 の2解が共に整数の時、自然数 m, n の組を求めよ。


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何十年ぶりに数学の整数問題を解いてみました。

数式の入力方法が分からず、すべて画像のため読みづらいと思いますが、ご容赦ください。

 

 

問題

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早稲田大学

x2 - mnx + m + n = 0 の2解が共に整数の時、自然数 m, n の組を求めよ。

 

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解答例

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整数解を α,β とすると (x-α)(x-β) = x2 - (α+β)x + αβ = 0 となることから

mn = α+β ---- (1)

m+n = αβ ---- (2)

m,n がともに自然数であることから、 α,β もともに自然数であるといえる。

(1)式の両辺から(2)式の両辺を引くと

mn - m - n = α + β - αβ

整理すると

(α-1)(β-1) + (m-1)(n-1) = 2 ---- (3)

α, β, m, n は自然数なので (α-1), (β-1), (m-1), (n-1) は0以上の整数。

よって(3)式を満たすのは

(α-1)(β-1) = 0 かつ (m-1)(n-1) = 2
(α-1)(β-1) = 1 かつ (m-1)(n-1) = 1
(α-1)(β-1) = 2 かつ (m-1)(n-1) = 0

の3通りのみ。

A) (α-1)(β-1) = 0 かつ (m-1)(n-1) = 2 のとき
(m-1)(n-1) = 2 から m = 3,n = 2 または m = 2,n = 3
これを与式に代入すると x^2 - 6x + 5 = (x - 5)(x - 1) = 0 となり、解は5と1のため、(α-1)(β-1) = 0 を満たす。
B) (α-1)(β-1) = 1 かつ (m-1)(n-1) = 1 のとき
α = 2, β = 2, m = 2, n = 2
C) (α-1)(β-1) = 2 かつ (m-1)(n-1) = 0 のとき
(α-1)(β-1) = 2 から α = 3, β = 2 または α = 2, β = 3
(1)式と(2)式に代入すると m+n=αβ=6, mn=α+β=5
mとnは、tの2次式 (t - m)(t - n) = t2 - (m + n)t + mn = t2 - 6t + 5 = 0 の解であるといえるので、
t2 - 6t + 5 = (t - 5)(t - 1) = 0 から m = 5, n = 1 または m = 1, n = 5
このとき (m - 1)(n - 1) = 0 を満たす。

よって、 (m, n) の組は、(5, 1), (3, 2), (2, 2), (2, 3), (1, 5) 。

 

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説明

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整数問題という前に2次方程式の問題として判別式D=m2n2-4(m+n) からアプローチするのが王道だと思います。実数解をもつという条件では、有理数解をもつという条件ではが平方数となるというところからアプローチしても、この問題では有用な情報は得られないと思いますが、この発想は応用がきくため大切です。

 

次に2次関数のグラフに着目して、x=0のときやx=1のときなどのyの値に注目する解法です。こちらはのちほど説明しますが、応用性からこちらのほうが一般的だと思いますし、おすすめです。この解法で解けますので、ぜひチャレンジしてください

ただ、なんか解と係数の関係に似てるなと感じた方も多いと思いますので、解答例はそこに着目したものです。応用性には欠けますので、おすすめはしません。

 

自分で文字を作ったときは、その数字の条件やとり得る範囲は必ず確認しましょう

 

式が2つあるので、ここから1文字消去するのが王道ですが、今回は与式が繰り返されるだけなので、有効ではありません。

各式の両辺を足すと (α+1) (β+1) = (m+1) (n+1) となり、値をしぼりこめません。

引き算で絞り込める形を作りましたが、あまり応用性がないので単にあがいた結果です。

ただ、王道は積の形をつくることですが、平方数だけの足し算の形をつくって値をしぼりこむという解法もあることを知っておくと応用がきくと思います。

 

2次方程式の解と係数の関係に着目しましたが、3次方程式の解と係数の関係も覚えておいたほうがいいでしょう。

いくつか表現がありますが、 x3 + ax2 + bx + c = 0 のとき

a = -(α+β+γ)
b = αβ+γβ+γα
c = -αβγ

となります。

符号があるので少しややこしいですが、正確に覚えていなくても、その場で展開して作れるようになっておくといいでしょう。

 

応用がきくと述べた2次関数のグラフに着目する解法にも触れます。

まず重要なのは、「」と「 y切片」です。

y = ax2 + bx + c は x = (-b)/(2a) を軸として左右対称になります。

f(x) = x2 - mnx + m + n として、 y = f(x) のグラフを考えると

軸は mn/2 で、mもnも自然数なので、mn/2 > 0

同様に、y切片も m + n > 0

そのため、与式の解すなわち x軸との交点は2つとも0より大きいことがわかります。

そのため、整数解となるためには f(1) ≧ 0 である必要があります。

ここから、整数問題の定石である範囲をしぼりこむ解法へと持ち込めます。

この問題は f(0)と f(1) の値の正負に注目していますが、2つの解にさらに条件があったりするとさらに f(2) や f(3) の値の正負に注目していくことになります。

 

この解法の場合、小さいほうの解が1以上になるための条件を確認しただけですので、必要条件を満たしただけで十分条件を満たしていません。最後に解が整数であることを確認しないと解答として不完全ですのでご注意ください。

 

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